スポーツ栄養に特化した推定必要エネルギー量の算出法
計算の流れ:除脂肪体重 × 基準値 × 活動レベル
JISS(ジス)式では、まず除脂肪体重(FFM)を用います。これは体重から脂肪量を差し引いた値で、代謝活性組織(筋肉等)の量を示します。 計算式は以下の通りです:
必要エネルギー量(kcal)=28.5 × 除脂肪体重(kg) × PAL
ここで「28.5 kcal/kg」は基礎代謝基準値、「PAL(身体活動レベル)」は競技特性や練習期によって変動します。
PALとは?競技や練習期で変わる活動係数
PAL(Physical Activity Level)は、運動強度に応じてエネルギー量を補正する係数です。例として:
- 球技系競技の通常練習期:2.0〜2.4
- 強度の高いトレーニング期:2.5〜3.0以上
- オフ期・調整期:1.7〜2.0 など
このように、PALの調整によって、実態に即したエネルギー設計が可能になります。
JISS式のメリットと活用シーン
- 筋肉量を反映する除脂肪体重ベースなので、精度が高い
- 競技種目や時期に応じた柔軟な計算が可能
- アスリートのコンディショニングや食事管理に最適
- ハリス・ベネディクト式との併用で幅広い対象者に対応できる
スポーツ現場での栄養設計において、JISS式の理解と活用は欠かせないスキルのひとつです。
【基礎代謝量・活動係数も加味した自動計算ツール】
👉 JISS式 基礎代謝量計算(アスリート向け)
👉 基礎代謝基準値┃日本人をベースにした基準値
👉 Harris-Benedict式 基礎代謝量の計算(医療者向け)
【関連知識記事】
👉 JISS式とは?計算の仕組みと活用法を解説
👉 ハリス・ベネディクト式とは?計算の仕組みと活用法を解説
👉 基礎代謝基準値とは?計算の仕組みと活用法を解説
【関連リンク】
👉 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
👉 厚生労働省|加齢とエネルギー代謝(e-ヘルスネット)
👉 厚生労働省|1日のエネルギー消費構成(PDF)
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